2021/10/9
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このサイトをご覧の方はご存じの人も多いと思うが、この完全版は、1999年7月に発売され、表紙の「大災害は2011年3月」という記載が、東日本大震災を予言していたとして有名な漫画の「復刻版」だ。
ただし、この本が注目されたのは震災が起こった後で、ここ1、2年前ほどでネットを中心に話題になり、テレビでも紹介され、今年7月に復刊されることが決まっていた。
ただ6月下旬ごろ、それまで、ネット上でたつき先生を名乗って予言を発信していた人物が、偽物だったことが判明し、誰もが驚いた。
※そのあたりの経緯は下記の記事を参照ください。
●私が見た未来【たつき諒先生なりすまし偽アカウント事件】の考察
けっきょくこのなりすまし事件の影響で本の発売が延期になり、先日10月2日ついに発売された。
この完全版では、表題の「私が見た未来」の漫画をはじめ、未発表の短編、表紙に書かれた「2011年3月の予言の真相」や、1985年から付けている夢日記の内容が掲載されており、待ち望んでいたファンにとって、読み応えのある内容になっている。
私が特に興味をもったのは、帯にも記載されている「2025年7月5日起こる」という大災難だ。
詳しくは実際の本を参照いただきたいが、たつき先生も「この予言を1人でも多くの人に知ってもらい、備えて欲しい」と望んでいるので、簡単に紹介する。
たつき諒先生がこの予言を夢で見たのは、インドに旅行中の1998年と、今年7月5日。
インドに旅行中のときは災害のイメージだけだったが、7月5日の予知夢では「2025年7月5日」という、具体的な日付まで見たそうだ。
予知夢によれば、日本とフィリピンの中間あたりの海底が「ボコン」と盛り上がり破裂して、巨大な津波が周辺の国の沿岸に打ち寄せる。その規模は東日本大震災の3倍もの大きさというのだ。
しかもその大津波の衝撃で、陸が押されて隆起し、香港から台湾、フィリピンまでが地続きになる。
先生自身もその原因が海底火山や何かの爆発によるかは特定できなてないそうが、これだけの規模の原因となる災害はそう多くはない。一番可能性が高いのは「スーパープルーム」だ。
「スーパープルーム」とは、地球の奥深くから、マントルが地上に向かって上昇してくる現象で、すごいうねりという意味の「スーパースウェル」とも呼ばれる。
これが起こると地上では大規模な噴火が起こり、太古にパンゲアと呼ばれた超大陸を、分断させる原因になったとも言われている。
こんな大津波にどうやって備えるかだが、とにかく沿岸部を離れて、高台に移動するのが得策だ。
東日本の津波は最大40メートルまで達したというから、その3倍、120メートル以上の場所が安心だろう。
さて、どうしてたつき諒先生は、そんな予知夢を見ることができたのかだが、私はたつき先生が、夢の中で、意識だけが未来へ時間移動、つまりタイムリープしたのだと考えている。
タイムリープの方法の1つとして「引き寄せの法則」を利用するやり方がある。
以前2ちゃんねるに登場したおぱい氏が提案している方法だ。
「引き寄せの法則」とは、良いことでも悪いことでも、自分の意識したものが現実になるという「思考は現実化」するという考え方だ。
時間移動というよりはむしろ、以前紹介した近未来氏の「世界線移動」に近いが、
●「あなたの望む世界を選択する方法」(パラレルウォーカー近未来氏の世界線移動)
あなたがすべきことはたった1つ、ただひたすら「信じること」だ。
願望を実現するためには、強い信念や、思考のコントロールが必要だけれど、それを学ぶために精神性をあげようとしたとき、アドバイスしてくれる指導者が現れたり、役に立つ本を誰かがプレゼントしてくるという。
おぱい氏によれば、ただひたすら信じれば、そのために必要なことは、自然に手に入るそうだ。
もちろん信じることで願望が達成されるなど、科学的に証明されていない。
たとえば好きな女優さんがいて、その人とどうしても結婚したいと思ったら、結婚できるというのか?
普通に考えればとても無理だが、おぱい氏は、パラレルワールドは無数に存在するので、どこかの世界では、その女優と結婚している自分がいるという。
世の中そんなに都合よくできているはずがない。「空が飛びたい」て強く信じても、背中から羽が生えてくるわけではない。
この点についておぱい氏は、この世界には「手に入れやすい願い」と「入れにくい願い」があり、それは「集合意識」のせいだという。
おぱい氏のいう「集合意識」は、スイスの心理学者ユングが主張した「集合的無意識」に似た概念だ。
ユングによれば、人々はみんな心の中に「元型」という普遍的なイメージを持っており、それはふくっらとして温かく包み込んでくれる母親のイメージだったり、きびしく諭してくれる父親のイメージだったりする。
その元型を生み出す元になっているのが、国や民族を超えて、生まれながらにみんなが持っている潜在的な記憶「集合的無意識」とユングは言う。
もっとわかりやすく言えば、「誰にも教わっていないのに無意識のうちに覚えていた常識」だ。
たとえば物心がつくころ、みんな誰にも教わってないのに、自分という存在を他人と区別して認識している。
夜、暗闇に恐怖を覚えたり、朝が来て、太陽がのぼると、すがすがしい気持ちになる。
われわれは無意識のうちに共有している常識にとらわれて、常識をはずれる行動ができない。
たとえば目覚めているときに空を飛ぼうと思ったら、何かしら乗り物や道具を使って、重力にさからわなくてはならない。
だが、それが夢の世界だったどうだろう。夢の世界なら、重力という常識から逃れることができる。
たとえば、夢の中で夢を見ていると気づく「明晰夢」なら、空を飛ぶのは簡単だ。
集合的無意識がじゃまをしない夢の中なら、未来へのタイムリープが可能ではないか?
夢で未来にタイムリープして将来起きることを体験し、その記憶を持ったまま目覚めれば、それは、予知夢を見たことになるはずだ。
たつき先生は幼いころから瞑想や幽体離脱に興味を持っていたそうだから、未来に起こることを無意識に「知りたい」と思って引き寄せ、未来にタイムリープしたのかもしれない。
引き寄せのじゃまをする「集合的無意識」だが、この力を上手に使えば、もしかしたら高台に逃げる以外に、2025年7月の大津波を避けることができるかもしれない。
ただし、これはまだまだ確証はなく、一種の都市伝説のような方法だ。
「世の中に広まった予言ははずれる」というのを聞いたことがあるだろうか?
1999年のノストラダムス、コンピュータが誤作動を起こすという2000年問題、2012年のマヤの予言、どれも人類が滅亡するかもと本や映画で話題になった予言だが、実際には何も起こらなかった。
一方、誰もが予想外の事件、たとえば2001年9月11日のアメリカ同時多発テロや、たつき先生の漫画の表紙には書かれていたけれど、誰も気にも止めていなかった2011年3月11日、東日本大震災は起こった。
もちろん偶然かもしれないが、「拡散された予言ははずれる」というこの仮設、集合的無意識から説明がつきそうなのだ。
この宇宙はわれわれ人間が存在するのに、とても都合よくできているというのをご存じだろうか?
重力を例にすると、この力が強くても弱くても、われわれは今のような姿にはならなかった。
ほかにも例をあげればきりがないが、この空間が3次元だったり、原子や電子や存在していたり、物理法則が現在のようなバランスで成り立っているからこそ、われわれは存在できる。
でも反対にわれわれがいなかったら、この宇宙を認識するものはいない。人間のような知的生命体が認識するからこそ、宇宙が存在する。
つまり、この宇宙は、人間が存在するために存在する、この考えを「人間原理」と呼ぶ。
かなり横暴な考え方だが、もう少しやわらかく説明すると、この世界には少しずつ異なる宇宙がたくさんあるが、たまたまこの宇宙が、人間が存在するのに適していたのだ。
ある宇宙で知的生命が生まれ、それが進化して増えていき、そのせいで集合的無意識が生まれ、そして集合的無意識の力で常識が作られるとしら・・・。
たとえば数学の発見によって科学者はこの世界の物理法則を上手に説明するが、その数学という常識も、集団的無意識によって作られたものしれない。
まさかと思われるだろうが、ニック・ボストロム博士のような一部の科学者が主張する、この世界がホログラムや、誰かが作ったシミュレーションならば、可能性はある。
「拡散された予言ははずれる」という仮設に戻ると、2025年に大災害が起こるという予言、「ほんとにそんな災害なんて起こるのだろうか?」、「起こらなければいい」、「いや起こるはずがない」・・・、そう人々が無意識に信じれば信じるほど、集団的無意識が形成されて災害は起こらなくなっていく。
もちろんこれはあくまで私の仮説だ。
たつき先生の予言を信じる人は、2025年の大津波に備えて、万全の準備をしたほうがいい。
私が主張したいのは、集団的無意識は、人類にとって共有されるものだけれど、不変ではなく、その時々の集団の勢力や状況によって変化する、更新されるという考え方だ。
もしかしたら、この予言をなるべく拡散することで、予言の災害が実現するのを防ぐことができるかもしれない。
実際に本を手に取り、皆さんでご判断ください。