2016/9/3
2chのオカルト板で話題になった都市伝説「時空のおっさん」や「梯子の物語」。
この2つの話に共通してでてくるのが、誰もいない空間や無人の街。今回はこの「人のいない空間の謎」をテーマとして考察していく。
さて「時空のおっさん」から簡単にご紹介すると、2006年ごろから噂がではじめたネットロアの一種(もう10年になるんだなあと感慨にふける)。
詳しくは下記のwikiをご覧いただきたいが、似たような空間だったり、おっさんが登場したりする共通パターンがあって、
体験者がふとした瞬間に、人や車など動くもののいない世界に入り込む。
いつもと変わらない街並みのこともあるし、ところどころ建物や看板などが違っていることもある。特徴的なのは、空が夕焼けのように赤いこと。他には異常に暗かったり灰色の世界なんてこともある。
その世界をさまよっていると通称「時空のおっさん」と呼ばれる作業服やスーツなどを着た中年のおっさんが登場。
「おい、何でここにいる!」とか「ここで何をしている!」と勝手に怒り出し、事情を話すと、おっさんは携帯電話で誰かと連絡をとったり、何かの機械をゴソゴソしたり、単純に体験者に触ったりする。
それらをきっかけとして体験者は元の世界に戻れる。
「時空のおっさん」の動画はこちら ↓
次に「梯子の物語」だが、こちらは2008年9月からはじまった。
詳しくはこちらの記事をご覧いただくとして、非常に長いので今回のテーマに関係のあるシーンをピックアップすると、
ある晩コンビニで岡田真澄似の男性から不思議なメモとピアスを渡された梯子(スレ主の愛称)が、2chのスレ民にアドバイスを受けながら、不思議な体験をしていく。
問題のシーンは、謎の女性に声をかけられ二人でドトールコーヒーに入った梯子が、女性から自分のおかれた現状と停点理論の説明を受け、誰も人のいない空間を見せられる。
例によってこれらの話が現実に起こった出来事だとして、どのような理論なら説明がつくのだろうか?
まず説明がつきそうな現象だけ拾うと、
●「赤い空」(オレンジや黄色の場合もある)
もともと空が青いのは、太陽光が大気圏を通る時、波長の短い青い光が大気中の細かな塵や水分子とぶつかって散乱し、その光を我々が見ているからだ。これが夕方になると日が傾き、太陽光が大気中の微粒子の中を通過する時間が長くなって青色は錯乱しきってしまい、波長の長い赤い光だけが我々の目に届いて夕焼け空となる。
つまり夕方でなくても大気中にただよう漂う微粒子の量が多いと、波長の長い赤い光までもが散乱されるため、空が赤く見えるのだ。
そのような大気中の微粒子が多くなる条件としては、「砂漠や工業地帯で砂埃や塵が立ち込めやすい状況」だったり「大規模な火災が起きて煤や煙などの微粒子が大量に発生した後」などが考えられる。
時空のおっさんの世界というのは大気の成分が我々の世界と比べて微粒子が多いのだろう。
他には、
●「戻るときバチッという衝撃や頭痛、めまいがする」
梯子でも謎の女性が透明な板を針のようなものでつついた瞬間、「・・・その時です。キーンという激しい耳鳴りがしました。頭がぐわんと一回おおきく揺すぶられたようになって周りが何十にも重なっていてそれがぶれた気がしました」
と感じたという。
「めまい、耳鳴り、頭痛や衝撃」などの症状で調べてみたところ、
激しいスポーツをしたり入浴後など、何らかの原因で脳への血流が不足した場合に起こったり、貧血や低血圧などでも頭がくらくらしたりと同じような症状が引き起こされるらしい。
また内耳にトラブルがあると平衡感覚を失いやすく、頭がぐわんぐわんする事があるそうだ。 長時間のヘッドフォンや電話などで大きな音に長時間さらされているとなりやすいらしい。
梯子の「耳がキーン」から推察すると、何らかの音波を発生させた可能性もある。ちなみに自律神経失調症でも同様の症状が引き起こされるそうなので注意が必要だ。
しかしこの2つの現象からは「人がいない空間」の説明がつかない。過度のストレスや生活のリズムの乱れなどで自律神経失調症になって幻覚を見た・・・といってしまえば話が早いが、このサイトの趣旨とは違う。
どうにかして物理学の理論で説明できないだろうか?
実はいろいろ調べている中で、2chの書き込みから興味深い発言を見つけた。
次回はこれから紹介したい。