2017/11/24
前回「今、マルチバース理論が熱い!」でマルチバースによるタイムトラベルを考察しが、現在の科学では直ちに実現が難しいことがあらためてわかった。
だから明晰夢を使ったタイムリープのようなオカルト的な方法を再度検討してみようと思う。
でも「もっともお手軽な過去を変える方法」で詳しく紹介している通り、まず明晰夢が見られないことには話にならない。
ということで、以前「明晰夢を見る方法」で夢日記にチャレンジし、10日間続けてみた。
結果、明晰夢を見ることはできなかったが、その後も夢日記は続けていた。
先月、WIREDやトカナに「夢をコントロールする方法が判明」という記事が掲載された。
●「夢をコントロール」する有効な方法が判明:研究結果
2017/11/10 WIREDより
● 【ガチ】“明晰夢を見るための簡単な3つの方法”を学者が発表!
被験者の半数が成功、1週間で夢のコントロールが可能に!
2017/10/31 トカナより
今回はこちらの記事を元に、続けていた夢日記のデータとも合わせて「明晰夢を見る方法」を再度考察していきたい。
まずWIREDやトカナの記事では、オーストラリアのアデレード大学で明晰夢の研究に取り組んでいるデンホルム・アスピー博士の実験が紹介されている。特別な装置や薬を使用せずに明晰夢を見る方法として、169人を対象した実験で3つの方法が有効的だとわかったそうだ。
※せっかく紹介するのだから、3つの方法に「Lucid dream」や「明晰夢」のキーワードで独自に調べた効果的なエッセンスを加えてみた(アスピー博士のオリジナルはWIREDやトカナの記事リンクを参照)。
1)リアリティチェック法
1日のうち数回「今自分が見ているのは夢か現実なのか?」をチェックする。夢を見ているときに「今見ているのは夢だ」と自覚するためのもの。
夢と現実を見分けることができればどんなやり方でもかまわないが、例えば、左手の掌を右手の人差し指や中指で押してみて「突き抜ければ夢」、「突き抜けなければ現実」といった単純なものがいい。
2)WBTB(Wake Back To Bed)
かんたんに言えば2度寝。寝る前に目覚まし時計を5時間後にセットし、強制的に目を覚まして再びすぐに寝ることでレム睡眠(浅い睡眠)に入りやすくする。目を覚ました時なるべくまぶたを閉じたままですぐに睡眠に入るのがコツらしい。
スヌーズは使わずアラームは1回限り。スマホをバイブ状態にして枕の下に敷いて寝るのがいいかも。
3)MILD(Mnemonic Induction of Lucid Dreams)
「明晰夢へといざなう記憶術」という意味だが、眠る前に「自分は夢を見ているのだと思い出す」と言い聞かせながら睡眠に入る。2のWBTBで2度寝に入る前に試すのが効果的。
自己催眠のようで単純だが、アスピー博士の実験ではこのMILDを使って5分以内に睡眠に入った人の46%が明晰夢を見ることができたそう。
他にも「Lucid dream」や「明晰夢」を調べているときに見つけたやり方として、
・仰向けで自分の掌を枕にして寝る
というのがおもしろそうだ。
自分の両手の掌を重ねて後頭部や首の下に敷き仰向けに寝ることで、両手の自由が奪われる。体が固定されて睡眠麻痺を誘発しやすくなるため、浅い睡眠になるというものだ。
→酔ったお父さんがこたつで寝ているときに自然にやっているポーズ。
●夢日記を44日間続けてみた
さて次に「明晰夢を見る方法」で試したその後のデータを紹介したい。
夢日記をはじめたのが10月5日なので今日でちょうど50日目になるが、途中6日ほど忙しくて取り忘れていた日があり、実質44日間分のデータになる。
1個人の夢のデータなど「誰得?」と突っ込まれるかもしれないが、参考までに。
・夢を見たのは95%。ほぼ毎日夢を見ている。
よく晩酌をするので、アルコールで眠りが浅いせいかもしれない。
・平均すると毎晩2つぐらい夢を見ている。
内容を覚えている夢とあまり覚えてない夢をあわせた平均が1.98。そのうち内容を覚えている夢は85.1%。
ただしデータを見返して思ったのは、覚えてないだけで本当はもっと夢を見ているのかもしれない。覚えている夢の割合は実際はもっと下がるはずだ。
・夢を完全にコントロールできたのは0回。ただし明晰夢っぽいのは4回あった(9.1%)。
明晰夢っぽい夢の内容は、
※川の魚を眺めていて水の中に手を入れると寄ってきた。下あごをつかんで捕まえることができた。魚の種類はブラックバス。バス釣りをした経験のある方ならご存じだろうが素手でつかむと鋭いバスの歯で指が傷つく。でも傷がつかなかったので不思議に思ったのを覚えている
※ヘルメット(通信機能付き)をかぶり、翼を抱えて飛ぶ(この世界にはない技術の)飛行装置を使って空を飛んだ。ナウシカのメーヴェが近いかも。頬に受ける風の感触がやけにリアルだった。
※高校の友人に会う夢で、今夢を見ているのだとかすかに意識できた。車を運転していてカーブを曲がり切れず落ちそうになり目が覚めたが、今度は何の夢を見るのだろうと思いながら再び寝た(無意識にMILDを試していた)。
※別の日途中で目覚めて2度寝する際、再びMILDを試していた。まず手足の自由が効かなくなった(睡眠麻痺)。まぶたの裏(頭の中?)を白や赤や緑などのいろいろな光が飛び交い、さまざまな光景がランダムに浮かんでは消えた。最後に道路を走る車の音や自分の呼吸音が聞こえなくなった(だが意識はけっこうはっきりしていた)。結局その日はそのまま眠ることができず、起床する時間になって起きた。
明晰夢を見られる直前のような感じに思えたので惜しかった。5感のうちで睡眠時に最後まで残る感覚は聴覚なのかもしれない。
・44日間に見た夢の内容としては、空を飛ぶ夢が3回(6.8%)。1人称の夢(自分自身が体験した夢)が77.0%。3人称の夢(映画やドラマを見ているような夢)は21.6%。仕事関係の夢が14.9%。恋愛が8.1%。SFやサスペンスぽいのが18.9%。悪夢(死のウイルスに感染したり高いところから落ちたり命にかかわる夢)が2.7%。過去の家族知人が登場する夢が17.6%。現在の家族知人が登場する夢が13.5%。
けっきょく完全にコントロールできた夢は1度もなかったが「明晰夢」っぽい夢は4回経験し、夢日記は意外にお手軽で効果的な方法なのかもしれない。
※ただしあまり義務的にとらわれすぎると睡眠不足をまねくのでご注意を。
夢日記をつけ忘れたら「仕方ない、また次の日試そう」ぐらいの気楽さがよいと思う。
夢日記にアスピー博士の勧める3つの方法を加えれば、さらに「明晰夢」を見る可能性が高まりそうだ。
さてアスピー博士は明晰夢の実験に参加する人をWEB上で募集している(2017年11月現在)。
どんな実験か気になるので、ちょっと申し込んでみよう。