●「ドッペルゲンガーの謎(3)(シミュレーション仮説)」

2017/1/3


シミュレーションイメージ

前回予告したシミュレーション仮説の考察をはじめる前に、町田の壁抜け少女の話で「もう一人の自分」が語った、この世界に隠された真実を整理しておこう。

・この世界は我々の上位にあたる存在が主人公を演じるための舞台であり、我々のほとんどはプログラムで意思を持たず、運命が決められている。
・我々はその運命に沿って認識するのみで、その経験を上位の存在が鑑賞・体験・実感するためのモニター的存在。
・我々が意識と認識しているものは錯覚。

町田のケースの他にも、この世界が上位の存在に支配されているのではないかと予感させるオカルト板の代表的な事例を2つをご紹介する。

●「記憶が2つあるんだが」謎に包まれたヴォイニッチ手稿が読める男の話
2011年8月31日不思議.netより


小学校4年の夏休みに川で溺れて白人の裸の男性に助けられ、植物に囲まれた世界で暮らしていた記憶と、普通に小中高に通い、大学に進学して学生生活している2つの記憶をもった19歳の男の話。
植物世界は文字もこの世界と違っており、試しにスレ主がいくつか書いてUPしたところ、その文字が解読不能の文字や不思議な植物の絵が描かれた古文書「ヴォイニッチ手稿」に似ていると指摘される。

さらにスレ主はヴォイニッチ手稿の文字をところどころ理解できることが判明し、手稿の全文が見られるというサイトを紹介されてその内容を解読していたところ、突然「知らない方がいい話もある」と何かを悟ったように釣り宣言(この話は創作だったと告白)して、スレから消えてしまった。

次はつい先日(2016年12月17日)の不思議.netで紹介された話。

●俺と友人が不思議な体験をした話をしようと思う
2013年8月25日のスレの再掲載 不思議.netより


スレ主が学生時代に友人のアパートでレポートを書いていると、友人が突然何かを悟ったように「なあ、俺たちの世界って結局○○が・・・」とつぶやいてから友人の姿がかすんでいき、昼間だったのに部屋が真っ暗になった。すぐに明るくなったが、それから声はすれど友人の姿が見えなくなった。同じ空間を共有はしているもののお互いの姿が見えず、2人が別々の次元にいるかのようになってしまう。

電話は使うことができ、もう一人の友人を呼び出して待ち合わせ場所に3人集まったものの、声はすれど互いの姿は見えないまま。
最初にいた友人が、後から呼び出した友人に経緯の説明をするため「レポートを書いていて、単に俺たちの世界って○○が・・・」と発言した瞬間また暗くなり、明るさが戻ると3人とも姿が見えるようになったという。

最初の「記憶が二つある」のケースはそのものずばり「この世界には上下関係があるだろ? 俺たちにも上下関係があるってことみたい」とスレ主が語っている。
2番目の「友人が消えた話」には直接上位の存在を感じさせる記述はないが、友人の「俺たちの世界って結局○○が・・・」という発言をきっかけに不思議な体験をすることになる。

タピオカ理論でも詳しくは紹介しなかったが、レオさんも上位の存在を匂わせる記述をしている。

簡単に我々以外の存在を超人類として。
時期はいえない気がする。抵触する。
お前らが生きてる間には「理解」できるな。
既に1996から知ってる奴らもいる。

いったい上位の存在とは何なのか?

前置きが長くなったが、シミレーション仮説の考察が鍵になることを期待しよう。

シミュレーション仮説はwikiによると、オックスフォード大学の哲学者ニック・ボストロム教授が2003年に提唱した考え方で、我々がシミュレーションの中に生きているという可能性を追求した仮説である。

ボストロムの主張では、

・この宇宙上で、知的生命体が、絶滅することなく十分に成熟した技術をもつまでに進化したとして、

 ↓
・その知的生命体が何らかの理由で、人類の過去や歴史に興味を持ち、シミュレーションを実行した場合、

 ↓
・知的生命体は十分に進んだ時術によって惑星全体をシミュレートし、我々人間は実際にコンピュータ・シミュレーション上で生きているという。

ボストロムは人々それぞれに意識があり、その中にシミュレーション外部からの参加者が混じっている可能性も指摘する。

映画「マトリックス」
チューレーン大学の数理物理学者フランク・ティプラー教授は、宇宙の終焉の1つとして考えられているビッグクランチに直面した知的生命体を仮定し、終焉までの残り時間に比べて、科学の進歩が指数関数的に加速されていくと、ある時点で宇宙には有限の時間しか残されていないにもかかわらず、シミュレーション内の時間は(その中に生きる人々の主観的には)永遠に続くポイントが出現する。

ティプラーはこれをオメガポイントと呼び、各個人の脳の量子状態をシミュレーション内で再創造することができるようなコンピュータがあれば、かつて生きていた人類を復活させ、暮らしていた世界ごと再現させることも基本的には可能だとする。

さらにアメリカの有名な投資銀行メリルリンチのシンクタンクまでもが「我々の世界は50%の確率でシミュレーションソフトである」というレポートを発表した。


●「この世がマトリックスの可能性は50%」メリルリンチの衝撃調査結果が波紋呼ぶ
2016年9月26日 トカナより

メリルリンチが顧客に向けて配布した経済予測レポートで、前出のボストロム氏の仮説を紹介し、今後の経済において現在成長がめざましいVR、ARの分野の重要性を特に強調し、「我々はすでに20~50%の確率でバーチャルワールドに住んでいる」と述べている。

アメリカの実業家イーロン・マスク氏も2016年5月31日から6月2日にカリフォルニア州ランチョ・パロス・ベルデスで開催されたIT業界イベント「コードカンファレンス」で、「我々が“天然”な世界に生きている可能性は数十億分の1」(つまり我々がシミュレーションの世界に生きているのはほぼ確実)と発言して物議を醸したそう。


●果たしてこの世界は本当に現実なのか? アメリカで開催されたパネルディスカッションの結論とは?!
2016年7月17日 不思議サイレントダンスより

アメリカの天体物理学者ニール・ドグラース・タイソン氏がニューヨークのアメリカ自然史博物館にて、シミレーション仮説の検証方法などについてのパネルディスカッションを開催した。

参加したパネリストの意見として、

MITの理論物理学者ゾホレ・ダブディ教授は「この宇宙がシミュレーションならば、必ず予測可能な物理的制限が計測できるはず」とし、その制限が発見されるのを楽しみにしている。(たとえば光の速度に制限があったり時間と空間におけるプランク長とプランク時間の存在の証明は有限な制限の例だろうか?)

MITの宇宙学者マックス・テグマーク教授は「もし我々がコンピュータ・シミュレーション上の存在だとしても、その中の存在である我々がそれを証明することは困難だ」とする。

メリーランド大学の理論物理学者ジェームズ・ゲーツ教授は「数年前クォークとレプトンに関する等式解析中に、シミュレーション仮説が正しい可能性を示唆する数学的ルールを発見した」そう。

「ワープする宇宙」がベストセラーになったハーバード大学の理論物理学者リサ・ランドール教授は、シミュレーション仮説は実質的に検証不可能な仮説として支持しないが、多くの人々がそれを真実かもしれないと考える思考については興味を魅かれるそう。


●Theoretical Physicist Brian Greene Thinks You Might Be a Hologram(あなたはホログラムかもしれない)
2012年5月16日 ワイアードより

理論物理学者ブライアン・グリーンはシミュレーション仮説とは異なるものの、「長年にわたる研究のなかで、物質がブラックホールに落下するとき、まるでコンピューターに0と1で情報が蓄積されるように、その全ての情報のコピーがブラックホールの事象の地平面に付着する」というホログラフィー原理を紹介している。

つまりこの世界は、絶滅することなく科学技術を発展させたはるか未来の知的生命体が、(宇宙の終焉に際して)進化の限界を感じたか、あるいは単なる好奇心から、過去の人類を復元させて研究するために創造した世界の可能性があるのだ。

にわかには信じ難いものの、世界的な投資銀行のレポートで紹介されているくらいなのだから、その可能性は確率的に0ではないだろう。壁抜け少女のドッペルゲンガーが語った「世界の真実」とも整合性がとれている。

だとすると、ドッペルゲンガーを「病気」以外で説明した場合、未来の知的生命体が作ったシミレーション世界で生じたプログラムエラーの可能性が高い。

ただしテグマーク教授が言うようにシミュレーションの中の我々には、決してそれを証明することはできそうにない。

それが真実と証明できるのは上位の存在、つまりシミュレーションをつくった未来の知的生命体=未来人だけだ・・・。