●「最新のマンデラエフェクトはコンダラエフェクト?」(原因はミーム?)

2019/6/30

 

トレーニングイメージ

 

今回のタイトルを見て

 

「マンデラエフェクト? コンダラエフェクト? 何それ?」

 

となるのが普通の人の反応だが、

 

「コンダラ」「ピン!」と来た人は昭和40年代生まれかもしれない。

 

 

「コンダラ」とは、これのことだ。

コンダラ(wikiより)
コンダラ(wikiより)

正式名称は「整地ローラー」(wikiより)でグラウンドをならして整地するための器具。

中にコンクリートなどの重りを入れて使い、最終的な重量は350kgから500kgにもなる。

 

 

ちなみにこうやって引っ張って使用するイメージだが、

コンダラの間違った使用例
コンダラの間違った使用例

これだと使用者が重いローラーにひかれて大怪我をする可能性があり、正しくは矢印方向から

コンダラの正しい使用例
コンダラの正しい使用例

ハンドルを押して使うそうだ。

 

 

さてなぜ整地ローラー「コンダラ」と呼ばれるようになったかというと、伝説の野球アニメ「巨人の星」のオープニング主題歌「ゆけゆけ飛雄馬」の歌詞の「思い込んだら 試練の道を・・・」「思いこんだら」「重いコンダラ」と勘違いして覚えた人々がいたからに由来する。

 

【参考】巨人の星 第1話「めざせ栄光の星」

 

「コンダラ」は実際に建設現場などで使用される手動式整地ローラーの俗称になっていて、まるでギャグみたいな話だが、これにはもう1つ不思議な事実がある。

 

さきほどの「巨人の星」のオープニング主題歌には星飛雄馬が整地ローラーをひくシーンはいっさい出てこない。

※「思いこんだら」の歌の部分の映像は星一徹・飛雄馬親子が雪の中をランニングをしているだけ。さらにわざわざテロップで「思いこんだら」と正しい歌詞が表記されている。

 

ではなぜ整地ローラーを多くの人が「コンダラ」と呼ばれる器具だと勘違いしたのか?

 

実際に星飛雄馬がアニメのオープニングで「コンダラをひいているたシーンを見た」、さらには「くくりつけたタイヤをひっぱるシーンを見た」と主張する人々がいるのだ。

 

このような集団的な記憶違いを「マンデラエフェクト」とか「マンデラ効果」と呼ぶ。

「マンデラ」という名称は、南アフリカの元大統領ネルソン・マンデラ氏の死亡時期を多くの人々が勘違いしていたことに由来する。

 

 

例えばネット掲示板「5ちゃんねる」のスレッド、

 

●【マンデラ】現実と違う自分の記憶39【宮尾すすむ】 

の524番目に、

 

●524 投稿日:2019/06/22(土) 11:43

巨人の星のコンダラ。実はオープニングでコンダラを引いてない。

それは覚えていたが、記憶ではロープにつないだタイヤを引っ張っている映像だったがそれもない。

コンダラは引いてないが何かを引いていたという「偽の記憶」=「マンデラ」が生じたのか?

 

という投稿がされ、その後「タイヤを引くシーン」「コンダラを引くシーン」を覚えているという意見が次々と寄せられている。

 

まさに「マンデラエフェクト」ならぬ「コンダラエフェクト」だ。

 

 

確かに「巨人の星」の12話には整地ローラーをひっぱるシーンが1度だけ登場しており、重い「コンダラ」を引っ張って「根性を鍛える」イメージが当時の視聴者に強く印象づけられたせいかもしれない。

 

しかしおもしろいのはアニメにタイヤを引くシーンは登場しないのに、「巨人の星」の星飛雄馬のフィギュアにはロープ付きのタイヤが付属するのだ。

 

フィギュアを作ったおもちゃメーカーまで勘違いしているのか?

 

さてさきほどのスレッドには他にも興味深い記憶違いが紹介されている。

 

例えば675番目の

 

675 投稿日:2019/06/24(月) 16:06

昨日スターチャンネルでマトリックスやってて今録画見てたんやけど誰か見た?

最後ネロが飛び立つシーンでしゃがみこんでポーズとってから飛び立つのが無くなってるわ

あとネロが受話器に向かって視聴者にいうコメントも違う気がするぞ

 

という投稿。

 

確かに私も昔「マトリックス (字幕版)」を見たとき、最後に主人公のネオがいったんしゃがんでタメを作り、いっきに空へ飛び上がるシーンがとてもかっこよかったことを覚えている。

 

 

さらには925番目の、

 

925 2019/06/29(土)10:34

今ドラえもんを見ていて見つけたマンデラなんですけどドラえもんの歌詞で最初「あんなこといいな」だったと思うんですけど「こんなこといいな」に変わっていました。 

 

「ドラえもんのうた 歌詞」で検索してもらえればすぐにわかるが、確かに「あんなこといいな」と記憶していた歌の出だしが「こんなこといいな」になっている。

 

 

こちらもおもしろいのはオフィシャルなドラえもんのイベントで売られているポストカードの作品タイトルが「あんなこといいな 出来たらいいな」なのだ。おいおい・・・。

 

 

他にも「原爆ドームには一部青色や緑の屋根が残っていた」とか、ピン芸人の「もう中学生」「もうすぐ中学生」という芸名だったとかなどの誤った記憶に複数の人が共感している。

 

 

この集団的な記憶違い「マンデラエフェクト」の原因として、このサイトでも「人間の記憶の曖昧さに起因する説」から「パラレルワールド(並行宇宙)の干渉説」「CERNの実験の影響説」まで、さまざな仮設をいままで考察してきた。

 

●「並行記憶(1)(マンデラエフェクト)」

 

●「パラレルワールドはあります!(1)」(異世界もマンデラエフェクトも説明可能?)

 

●「時間と宇宙と運命の法則(3)」(マンデラ効果の原因)

 

●「マンデラエフェクトの原因とは?」(勘違い?orタイムマシンの影響?)

 

●「この宇宙を食パンに例えたら・・・?」(タイムリープやマンデラエフェクトを解説)

 

 

今回は整地ローラーの俗称が「コンダラ」として知らぬ間に世の中に定着してしまった事例に注目し、文化的な情報が遺伝子のように次々と複製されて拡散していくという「ミーム説」で考察してみよう。

 

 

「ミーム」(meme)は、進化生物学者のリチャード・ドーキンス博士が1976年に出版した「利己的な遺伝子」の中で提唱された言葉で、遺伝子のように人から人へと伝達し、増殖していく文化的情報、文化の遺伝子のことである。

 

●ミーム(wikiより)

※「ミーム」(meme)とは「gene(遺伝子)」とギリシャ語の「mimeme(模倣)」を組み合わせた造語。

 

ミーム「言葉」だけではなく人々の会話や振る舞い、本やテレビなどのメディア儀式教育、最近ではインターネットを通じて人の脳から脳へとコピーされていく文化的な情報全般を指し、そのプロセスが遺伝子と似た仕組みで「進化」するという概念だ。

 

 

例えば「コンダラ」という名前は、「巨人の星」というアニメのオープニングの歌詞を間違えて覚えた人々がたくさんいて、その誤った文化的遺伝子がさらにたくさんの人に共有されて進化し、最終的にイメージされる器具の俗称になるほど定着してしまった。

 

 

ドラえもんの「あんなこといいな」という歌詞も、その後の「あんなゆめこんなゆめ」とか最後の「アンアンアン」に続くためには「こんなこと」よりも「あんなこと」の方が語呂がよく、人々に誤って覚えられてしまった心地好いフレーズの記憶が増殖し、公式のポストカードのタイトルにまで使われるよう進化したと考えられる。

 

 

マトリックスの最後の飛翔シーンの誤った記憶も、2作目の「リローデッド」でたくさんのエージェントスミス(敵)に囲まれたネオ(主人公)が、スミスから逃れるため飛び立つ前に、いったんしゃがんで地面が凹むシーンが描かれており、これを1作目のラストと混同しただけかもしれない。

だが飛翔する前にしゃがんだ勢いで地面が凹む描写はドラゴンボールなど他の漫画でも描かれており、それがミームとしてわれわれの中に複製・進化・定着しているせいかもしれない。

 

ミームはインターネットによってさらに加速度的に増殖・進化する。

 

先日「ジャニーズ事務所社長のジャニー喜多川氏が亡くなった」という情報が匿名のブログ発でネット上に広がった。すぐにとんでもないデマだとわかったが、人の記憶は印象の強いエピソードに(たとえその情報が嘘だとしても)強い影響を受けてしまう。

 

 

「コンダラエフェクト」もとい「マンデラエフェクト」が広まった2010年以降は、スマホの普及によりさらにインターネットが身近になった。

 

「マンデラエフェクト」はインターネットによって創造・増殖・進化した文化遺伝子「インターネット・ミーム」が原因の1つなのかもしれない。

 

 

でも私は「並行宇宙干渉説」を支持したい。

  

なぜならその方が「夢」があり、このサイトのテーマ「タイムトラベル」の可能性につながるからだ。