●「2ちゃんねる発!予言を次々に的中させる次元位論とは?(1)」(イベント・ホライズン・テレスコープ)

2017/4/21

 

電波望遠鏡イメージ

このサイトは「タイムトラベルする方法」を考察しているが、その中の1つ「過去を変える方法(2)」でご紹介した「事象の境界面の観測」。

 

事象の境界面の観測イメージ
事象の境界面の観測イメージ

これ、記事を書いた当時(約1年前)はあくまで理論上のもので、実現可能性は考えてもいなかった(少なくとも私が生きているうちは・・・)。

 

ところが先日、ある2chのスレをきっかけとして、こんな記事を見つけた。

 

●ブラックホール、史上初めて撮影に成功か 電波望遠鏡で一斉観測

2017/4/13 AFP通信より

 

天の川銀河(銀河系)中心部にある超巨大ブラックホールを撮影するために世界8ヶ所の電波望遠鏡をつなげて観測するという国際プロジェクトで、なんと史上はじめてブラックホールの撮影が可能になるかもしれないという。

 

プロジェクト名は「イベント・ホライズン・テレスコープ」(Event Horizon Telescope)で直訳すると「事象の地平面(地平線)望遠鏡」という意味だ。

 

事象の地平面とは、そこから先は光でさえも到達できなくなるという情報伝達の境界面で、例えばブラックホールを何でも飲み込む穴とイメージすると、その穴の、そこから先はもう後戻りできなくなるという境界線である。

 

ブラックホールは光でさえも抜け出すことができないので、直接撮影することができない。

 

ただしブラックホールに落ち込む物質が放つ放射、例えばプラズマガスの光の中に、事象の地平面の存在による黒い影を撮影するこで、事象の地平面の存在を確かめることができると言われており、これはブラックホールシャドウと呼ばれる。

 

ところがブラックホールシャドウを撮影するためには、通常の電波望遠鏡では解像度が足りない。

 

望遠鏡は大きければ大きいほど解像度が上がり対象物を細部まで観測できるが、巨大な望遠鏡を作るとそれ自体の重さに耐えきれず自壊してしまう可能性がある。

 

そこで考案されたのが、地球の各地に点在する複数の電波望遠鏡をネットワークでつないで巨大電波望遠鏡を実現する技術、「VLBI(超長基線電波干渉計)」である。

 

「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」は、ブラックホールの撮影を目指して、VLBIをつくるための国際プロジェクト名で、8つの望遠鏡のレンズをネットワークでつなぎ、直径およそ1万キロという地球と同じくらいの大きさの仮想望遠鏡をつくることに成功したのだ。

 

●EHTによるブラックホールの撮像観測スタート!

2017/4/10 サブミリ波VLBIより

 

 

地球規模の望遠鏡とは想像もつかないが、ここで1つ注意していただきたいのは、「過去を変える方法(2)」で紹介している「事象の境界面」とブラックホールの事象の地平面とは似て異なるもので、「過去を変える方法(2)」で紹介しているのは正確には「宇宙の地平面」といい、観測可能な限界にある「宇宙の果て」のことである。

 

この宇宙空間は光速以上の速さで膨張しているので光学的な手段で観測できる範囲には限界があり(光速度の上限があるので)、その範囲外がどうなっているのかはわからない。

 

そして、このサイトで何度も紹介しているホログラフィー原理は、「ブラックホールの内側の情報は3次元の体積ではなく2次元の事象の地平面にエンコードされている」という最新の理論だが、アメリカの物理学者レオナルド・サスキンド博士とオランダの物理学者ヘーラルト・トホーフト博士はその考えを宇宙全体に拡張し、われわれの宇宙(3次元)は「宇宙の地平面」上に描かれた2次元のソースコードから生まれてくるホログラムかもしれないという考え方を提唱した。

 

この考え方を缶詰に見立てたのが下記の図である。

 

ホログラフィー宇宙缶
ホログラフィー宇宙缶

缶詰の中には、われわれの宇宙(3次元)が詰まっているいるが、宇宙を描写する情報は缶詰の外型のラベル(2次元/宇宙の地平面)に書かれているかもしれないのだ。

 

今回のEHTプロジェクトでの観測対象はブラックホールの事象の地平面で、「過去を変える方法(2)」で紹介した「事象の境界面」(宇宙の地平面)ではないが、ブラックホールでも観測は非常に難しいと考えられていたのだから、大きな1歩に違いない。

 

 

さて前置きが長くなったが、「イベント・ホライズン・テレスコープ」が今回のテーマ「2ちゃんねる発!予言を次々に的中させる次元位論とは?」にどうつながるのか?

 

2ちゃんねるのスレの名は、

 

●俺の知識が今の科学と違う

 

実はこの記事の中で、事象の地平面の観測が予測されていたのだ。

 

スレ主 2017/2/27(月) 17:52 No.201の書き込み

 

最近ニュースみて気付いたこと。

近いうちに事象の地平面を観測した画像が出てくるらしい。

学者の予想では赤い靄のように見えるだろうということだけど、花弁というか波紋のような画だったと思う。

 

調べてみると、EHTのベースとなったVLBI技術は2009年には開発されていたので、その記事を読んだスレ主がそこから得た知識を使って書いたのかもしれない。

 

●世界中の電波望遠鏡をインターネットでつないで巨大な“仮想望遠鏡”に

2009/1/9 日経コミュニケーションより

 

でもスレ主が書き込んだのは今年の2月27日。EHTのニュースはその1ヶ月半後(4月13日)で、あまりにもタイミングが良すぎる。

 

 

スレ主は30代でただのサラリーマンだが、知らない間に未知の知識が頭の中に入り込んでいたそうだ。

 

その知識は宇宙論とか量子力学に関する物理学の知識ばかり。

 

しかもその物理学が今世間で考えられている知識とかみ合わない(感覚的には1歩先を行っている)。

 

彼の知識でいうと、宇宙は4次元時空ではなく6次元時空。

 

ビッグバン以前には、情報のみが存在する第1次元次元位があり、その下に確率次元という第2次元位が、そしてわれわれの住む宇宙は座標次元というその下の第3次元位だという。

そして時間はただのパラメーターで最下層の第4次元位。

 

これだけ書いてもなんのことかさっぱりわからない。

 

私もこのスレを読みはじめたときは「何だこれ?」という印象だった。

 

しかしスレ主の書き込んだ内容(理論の説明や考え方)が、その後の科学ニュースで非常に近しい内容として報じられるという出来事が繰り返し起きた。

 

そして、最近のEHTに関するニュースである。

 

最新の科学ニュースで正しさが確かめられていくその理論の名は「次元位理論」という。

 

まだまとめサイトにも掲載されていないようなので、次回で詳しく彼の「次元位論」を考察していく。